医療や介護従事者はじめ、幅広い人たちが集まる交流会 医介塾

シニアの生活を支える地域の医療・介護職やその周辺事業をされている方々。

なかなか連携のとれない医療・介護職の方々の間で、まずは『顔が見える関係』を作る!をコンセプトに飲み会を中心とした交流会や勉強会を実施している医介塾。

 

シニアの豊かな暮らしを応援する情報番組「吉川美津子のくらサポラジオ」では、一般社団法人医介 代表の猪飼大さんをゲストにお迎えし、医介塾の取り組みや、はじめての方も参加しやすい交流会の秘訣も教えていただきました。

医介塾とは

最初に医介という団体がどのような活動をされているのか伺いました。

 

「医介は、約10年ほど前に大田区で地域の医療・介護職またはその周辺事業をされている人の間で、まずは『顔が見える関係』を作る!をコンセプトにした活動を始めたことがきっかけ発足しました。

 

当時、私は在宅診療・訪問診療を専門にやっているクリニックで医療適用行為以外の事務的なことをサポートする事務長をしておりました。

在宅診療・訪問診療では、クリニックに患者さんが来るのではなくて、利用者さんがお住いのお家に医者が行き診察をし、お薬を出して帰ります。

それを月に2回。2週間に1回のペースでお伺いするのが基本です。

 

利用者さんが『お家で生活する』ためには、クリニックの在宅診療・訪問介護だけでは支えることはできず、当然そこには介護職の方々の協力・サポートがなければ成り立ちません。

その代表的な方がケアマネージャーさんや訪問看護師さん、訪問入浴やデイサービス。

 

こういった方々全員が利用者さんをサポートして、最後まで住み慣れた家で生活をするお手伝いができるのです。

クリニックや病院の医療職と介護職の方々が、仕事の連携はもちろん、『顔が見える関係』でないと、最後まで利用者さんをサポートし、しっかり仕事をすることが出来ないのでは?と考え、顔が見える関係を作るため、まずは勉強会、飲み会を中心にした交流会を始めました。

 

それが医介塾の始まりです。」

医介塾のこだわり

医介塾の特徴と言えば、飲み会を中心にした交流会。
そのこだわりは何でしょうか?

 

「地域の医療・介護職周辺の人が交流できる場所を作りたかったので、勉強会でも飲み会でもお花見でも、ボーリングでももちろん良かったのです。

その中でももっとも間口が広いのは、やっぱり飲み会。

人はお酒が少しでも入ると、緊張がほぐれます。

お酒を飲んだ方が、相談やお話を聞くのもコミュニケーションも、取りやすい。

一度、飲み会という席で顔を付き合わせると、次に仕事であった時には親近感がわきます。

顔が見える関係のスタートラインという意味では、飲み会というのはとても重要だと思っています。」

飲み会イメージ

(飲み会イメージ)

医介塾の参加者

首都圏近辺の医療介護業界の人であれば、『医介塾、ああ聞いたことある、参加したことある』という方がほとんどです。

実際にどのような方が参加されているのでしょうか?

 

「医介塾なので、医療・介護職がメインです。

医療ですと、クリニック・病院のお医者さん、医療事務さん、事務長さんなど。

介護職の方ですと、ケアマネさん、訪問看護ステーションの方々、デイサービス、訪問入浴、訪問介護事業所、青年後継人の先生、葬儀屋さん、税理士先生、弁護士先生などなど、そういった方々が来られます。」

 

それぞれ、ご自分の現場で頑張ってらっしゃる方が、飲み会という場でみんな集まって、フラットな関係を作るというのはとてもおもしろいです。

 

「お医者さんや年長者の方が偉いという意識はもちろんあるのですが、飲み会の席ではそういった職業や役職、年齢といったものは一切ないというのが原則です。

そう謳っているいるので、逆にドクターと言われる方々も、普段は『偉い方!』という対応を受けるので、そうでない方が新鮮でいいと仰って、来てくださいますね。」

全国45か所以上に広がる活動

南は宮古島から北は北海道 札幌まで。
全国45か所以上で開催されている医介塾。

医介塾の活動に賛同し、医介塾を開催したいと思った方はどのようにしたらよいのでしょうか?

 

「医介塾の活動を見て、とてもいいなと感じてくださった方が、ご自分の働いている地域や住んでいる地域にもこのような活動があればいいと医介塾の塾長となり活動が全国に広がっています。

塾長をしたいとおっしゃって下さる方には、その地域で仕事をしている、もしくは住んでいらっしゃる方で、ほぼ毎月継続して医介塾の活動を行っていただきたいとお願いしています。

毎月1回というのは、あっという間にやってきますから。
催し事をすること自体が嫌いじゃない人、好きな人。

たとえば店を探したりまあ人数を集計して店をとったりというのは大変なことです。一切お金は当然出ていないので。そういうのが好きな人じゃないと、できないんですよね。

 

ボランティア精神、ホスピタリティがある方によって医介塾は支えられています。」

医介塾に参加しませんか?

医介塾に興味のあるかたは一般社団法人 医介のホームページをご覧ください。

全国の医介塾の活動をフェイスブックで見ていただけます。
写真で見る医介塾の雰囲気を見たり、実際に参加してみてください。

 

医介塾も40数箇所で40数通りの医介塾があります。
飲み会メインだったり、勉強会メインだったり。
学生ノリのところもあれば、上品に情報交換するところもあります。

参加自体は、自分の活動エリアでなくても日程的にあうということであってももちろん大丈夫です。

 

医介塾のモットーは、『初回1回はゲスト、2回目以降はホスト』なんです。

はじめての人は、お客様気分で来ていただく。
2回目以降の方は、自分がホストだと思ってはじめてくる方を迎える。」

 

だからはじめての方も心地よく、参加しやすい医介塾。
医療や介護従事者はじめ、幅広い人たちが集まる交流会は、活気溢れます。

地域の医療・介護関係者の強いつながりでシニア・高齢者の生活をサポートする医介塾。ぜひ一度ご参加ください。

一般社団法人医介 代表の猪飼大さんのラジオ出演の様子

一般社団法人医介 代表の猪飼大さんのラジオ出演の様子はYouTubeでも配信しています。ぜひご覧ください。
「吉川美津子のくらサポラジオ ゲスト:猪飼大様 第72回2019.2.17」

「一般社団法人医介」については、シニアの暮らし応援ポータルサイト「楽々くらサポ®︎」サイト内事業者ページでもご紹介しています。ぜひご覧ください。

 

東京都江東区で行われる医介塾については、当サイトにてご案内お申し込みを受け付けております。
興味のある方はぜひ「第2回 江東医介塾」イベントページをご覧ください。

日本福祉大学社会福祉学部卒業。社会福祉士。 20代から飲食チェーンの会社に勤務。35歳を機に福祉事業での起業を目指して、介護の現場に従事。新規社会福祉法人の設立に参画し理事に就任。特別養護老人ホームなど5事業所の統括施設長として新規開設に携わる。地域で頑張る小さな介護事業所を支えたいとの思いから独立開業。福祉事業コンサルとして、支援を続けている。 http://kurashi-lab.co.jp/

川畑 誠志の最新記事

人気のコラム