ゼロから売れっ子占い師になるためのメソッド 第18回

今年で占いを始めて14年目になる筆者が、ゼロから占い師を目指す人のためへのメソッドをレクチャーするコラム。地方アーケードの路上でワンコイン(500円)占いからスタートした経歴の持ち主ゆえの、占い師として活躍するための誰でもできる方法論を拙著より抜粋し余すことなくお伝えいたします。今回は第18回「ドラッカー的占いビジネスの在り方~ビジネススタイル編~」についてご紹介いたします。

(ビジネススタイル編)

1、「いかなる決定においても、起こりうる将来に対して可能なかぎり備えておかなければならない」
『現代の経営(上)』P.128

経営は景気に左右されると一般的に思われがちだが、景気を予測した経営は誰にもできないであろう。より的確な意思決定を下すには、推測で経営を考えるのは避けるべきである。そこで、まず前提として「経済は常に変化する」と言う発想が必要である。そして、「経済に影響が出ていない変化は何か」を探り、「変化はどの程度確実に、いつ起こるか」を分析しなければならない。

(NG)
緻密なヒアリング、合理的な裏づけのないまま鑑定者自身の直感と感性を信じて顧客の運勢・未来を判断する。

いわゆる「当たるも八卦、当たらぬも八卦」状態になり、確実に顧客を満足させ、顧客ひとりひとりの人生を良い方向に導くことができない。

(Good)
顧客ひとりひとりのメッセージを丁寧に聞き出して(傾聴)、きちんとしたヒアリングから状況分析をする。決して自分の直感に頼らず、客観的な視点を見失うことなくアドバイスする。

「当たらない」いわゆる「顧客が満足しない」状態を回避し、高い確実性を持って顧客自身の人生を好転させる力を与えられる。

(Point)
・人生は常に変化する⇒大前提
・まだ人生に影響が出ていない変化は何か⇒顧客からのヒアリングから分析
・変化はどの程度確実に、いつ起こるか⇒鑑定者の技術で観て、ポジティブなアドバイスで設定

2、「変化はコントロールできない。できることは、その先頭にたつことだけである」
『明日を支配するもの』P.82

今の時代に必要なのは、変化を知ることではない。変化の先頭に立って、それをチャンスに変えていけることこそが重要なのである。ドラッカー風に言えば、それができる存在を「チェンジ・リーダー」と呼んでいる。チェンジ・リーダーの条件は、
①捨てられること(過去の成功にしがみつかず、不要なものへの投資を止める)
②改善を続けられること(目標を掲げて継続的・体系的にに改善していく)
③成功を常に追及すること(問題点にとらわれず、成功体験を分析する)
④イノベーションを率いること(1~3の結果として、自然とイノベーションの雰囲気が高まる)
の4つである。

(NG)
鑑定のスタイルとして「将来はこうなる」、「あなたの運命はこうだ」というように未来の物事に対して、「結果」を重点的に述べる。

結果、どうすればいいのかが顧客にとって分からないため、意味のない鑑定になる。「おみくじ」的な鑑定であるため、コンピュータのデータに等しい回答しか得られず顧客の満足度が低い。

(Good)
鑑定のスタイルとして、「自分の性質」、「環境」、「現在の状態」をまず知り、「過去の出来事」からどうすればより良くなるかの「対策」を立て、より良い「未来」に繋げるようアドバイスする。

顧客自身が運命が定められたものであるという先入観を捨てることができ、自分の力で人生を好転させていこうという気概を持つことができる。結果、本当にそのように好転していく(プラシーボ効果)。

※プラシーボ効果…「プラシーボ」とは偽薬のこと。プラシーボ効果は薬でも無いはずの物を飲んだのに薬を飲んだ時と同じように症状が回復することなどを意味する。また、広義には薬(偽薬)の投与のみならず、実際には効果の無いはずの治療を施すことによってよい効果が現れること全般を指す。一般的に30%程度効果が現れる。暗示効果とも。
Cf.ハロー効果、ピグマリオン効果

(point)
①捨てられること…環境、過去の分析による
②改善を続けられること…自分の性質(性格、才能)、現在の状態の分析による
③成功を常に追及すること…顧客からのヒアリングにより対策(アドバイス)をたてる
④イノベーションを率いること…未来(運命)がよりよく変わる

つづく。

(脇田尚揮/ミンストレールグループ代表理事)

株式会社 ヒューマン・ライフ出版 代表取締役 ミンストレールグループ 代表理事 株式会社 人とくらしラボ 取締役 占い歴15年、心理カウンセラー、首座僧侶、企業危機管理士 現在30社の取締役・顧問を務める。

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