(ドラッカー的占いビジネスの在り方まとめ)
さて、このたびドラッカー的に占いビジネスの在り方を紹介させていただきました。しかしこれは、あくまで私自身がドラッカーの著書を読み、検討し、実践してきた結果として導き出した答えにすぎません。もしも同じドラッカーの著書を読んでも違う答えが出てくる場合があるとしても、それは当然の事です。ドラッカーの著書の面白いところは、「解答」ではなく「公式」が記されているところなのですから。
ただ、講演で紹介した「NG」は、多くの占い師たちが採ってきた、もしくは陥りやすいアプローチ法と言えるのではないでしょうか。なぜなら「占い師」としての視点でビジネスを考えれば、自ずとそのような結果になってしまうからなのです。
今回私は、ドラッカーの著書を読んで、「経営者」として占いビジネスを検討してみました。これらの中で紹介している「Good」は、私自身が考え、全て実践してきたことです。
そこで私が思ったのが、「経営者が占い師になるのは比較的容易だが、占い師が経営者になるのはかなり難しい。」ということなのです。
しかし、ここで面白い事実がひとつあります。
それは、「女性と経営者は占いが好きである(頼る)」ということなのです。この二者に共通しているのは、どちらも「未来を見ている」ということなのです。
顧客の大半である経営者と女性が未来を見ているのならば、鑑定者である占い師も、当然未来を見据えて占いビジネスに着手しなければならない、そう考えたことから、今回のテーマが生まれました。
今回のテーマを通して、少しでも多くの方々に楽しく経営について考えていただけたらと思います。
占いは奥が深く、本格的に学ぼうとするなら、それこそひとつの手法だけで何十冊と勉強しなくては語れません。しかし、占いビジネスはまた別物です。本内容はあくまで占い師として食べていくために必要最小限の情報をまとめたものに過ぎません。学びの道理は常に「守・破・離」です。「守」は、師や流派の教え、型、技を忠実に守り、確実に身につける段階。「破」は、他の師や流派の教えについても考え、良いものを取り入れ、心技を発展させる段階。「離」は、一つの流派から離れ、独自の新しいものを生み出し確立させる段階。
結局、占い師として最低限必要なこと、それは共感力とコミュニケーション力です。占いの才能はなくても全然構いません。相手の気持ちに配慮することができ、やさしく話を聞き、限られた時間の中で相手に伝えるべきことを話せるかが重要なのです。相手を幸せにすることができれば、それだけであなたには占いの才能があります。
あなたが素晴らしい占い師になる上で、このコラムが少しでも役に立てたら幸いです。
つづく。
(脇田尚揮/ミンストレールグループ代表理事)