東京レインボータウンFMで、毎週日曜日(18:20~19:00)に放送中「吉川美津子のくらサポラジオ」。
視聴者から寄せられたご質問に、コラムでおこたえします。
今回は第4弾。
「親が一人暮らし。最近は一人にしておくのが心配。施設に入ってほしいのに、本人は家に居たいの一点張り。どうすればいいの?」
まずは、現状把握を的確に!
ご家族のお気持ちからすると、お年寄りを一人にしておくのは、とても心配ですよね。
「施設に入って、ゆったりと過ごしてほしい!」と思うのは、ご本人様を思いやる気持ちであり、家族として当然の感情です。
逆に、ご本人様からすると
「まだ一人で大丈夫!」と思う気持ち
「人様のお世話になりたくない!」という気持ちも、また当然の感情ですね。
両者の相反する思い。ですが、どちらも相手を思いやってのこと。
うまく解決したいものです。
まず初めにやるべきことは、ご本人様の現状把握を的確に行うこと。
普段の生活の様子はすべて把握できないので、ただ何となく不安な気持ちになりがち。
1.できなくなっていること、危険になっていることは、具体的に何か?
2.それは、どの程度の危険性、どれくらい生活に支障をきたすか?
3.それを解決するために、具体的な対応方法はないか?
頭の中を整理しながら、冷静に考えてみてください。
介護保険の利用は積極的に!
多くのシニアの皆様は、生活に何かの不安がありながらも、住み慣れたご自宅で暮らし続けています。
それにはコツがあります。それは「利用できるサービスは、積極的に活用する!」ことです。
最初に検討したいのは介護保険サービスの利用。
ご本人様が要介護状態だと認定されれば、在宅でも様々なサービスを、格安で利用できます。
福祉用具のレンタルや、タクシーチケットなど、上手に利用すれば本当に便利です。
まずは相談窓口でお話ししてみましょう。
〇市区町村の介護保険担当課の窓口
〇地域包括支援センター(すべての市区町村にあります)
〇居宅介護支援センター(身近な地域の中に、多数あります)
身近に利用できる、意外なサービスがたくさんある!
気付いていないことも多いのですが、よく調べてみると、私たちの身近には便利なサービスがたくさんあります。
例えば…
〇自治会の見守り、声かけサービス
〇お買い物支援、移動支援
〇配食、配達サービス
などなど
こういう目に見えるサービスだけではなく「近所の八百屋さんが親切で、電話すれば持ってきてくれる」といった、非公式な便利サービスも多数あるものです。
これらを組み合わせて上手に利用すれば、定期的に誰かが様子を確認できるようになります。
まとめ
シニアの生活支援は長期戦です。
ご本人にもご家族にも、無理がなくてストレスの少ない方法を考えていく必要があります。
考え方として、最優先すべきは「ご本人の思い」です。
施設に入る前に、住み慣れた自宅で暮らし続けるために、できることはないか?
よく考えたいものです。
そんな時に頼りになるのは、介護の専門家。
あまり知られていませんが、最近は「社会福祉士事務所」が増えています。
これは地域の中の公平中立で、生活者の立場で考えてくれる福祉の専門家「社会福祉士」の事務所です。
ぜひ一度相談してみてください。
どこに相談していいかわからなければ「楽々くらサポ」のお問い合わせ窓口に、お電話、メールをお気軽に。
お待ちしています。