学習塾から発展して、介護事業へ。学習指導のプロとしての視点から、新たな介護サービスの展開を目指します。

市進ケアサービス守谷厚志さん

市進教育グループ「株式会社市進ケアサービス」「株式会社時の生産物」代表取締役社長の守谷厚志さん。
2018年12月9日にくらサポラジオに出演していただきました。


有名な進学塾である市進教育グループで小・中・高の生徒指導を経て、高齢者対象の事業を展開。

介護技術の伝道者となりご利用者様の安心、笑顔、活力の増進を目指しています。

教育のプロとして子供たち、高齢者への接し方についてもお話いただきました。

学習塾から介護事業へ発展のきっかけ

市進教育グループ入社後、小中学生部門での生徒指導や、高校生部門の映像コンテンツの販売などを経て、現在は市進ケアサービスという高齢者対象の事業の運営をなさっている守谷さん。

市進教育グループの介護事業への発展のきっかけを伺いました。

 

「小中学生を教えてその子達が成長していけば高校生、大学生となった時に、親御さんの年齢も高くなってきます。

会社としては、子供たちを高校生まで面倒みたなら大学生もみる。

それと同じように、『じゃあ親御さんも』という声も上がってきました。

そこで私たちでお手伝いできることがあるんじゃないかなと考えたのがきっかけです。」

学習塾の介護業界への適正

「同じ学習塾業界でも介護業界に入っているところも沢山あると思うのですが。

私たちは実際現場で教えていた者がこの介護職についています。

そうゆう意味ではまったく畑違いではあったのですが、逆に現場で生徒と相対していたからというのでしょうかね。

高齢者の方と顔を向けて話を聞けるということに非常に適性があったのかなと思います。」

学習塾の専門性を活かした高齢者との接し方

学習塾自体は、通う子供は少なくなっていると言われています。

学習塾の現状とその専門性を活用した高齢者との接し方についても教えていただきました。

 

「実際少子化の影響もありますし。塾に通うといっても、もうほんとにみなさん多様化しています。

ですから集団というより個別。

または部活で遅れたとか、またはおばあちゃんくるから日にちを変えたいとか、というのに対応出来るように、映像授業といった自立型の個別の授業というのが増えています。

こういった個別的な密着型というんでしょうかね。

生徒も一人ひとり違うように、高齢者の方も、たとえば認知症の方と言っても10人いれば10通りあるんですよね。

そうゆう意味では本当に個別指導と同じなのかなと。

個々に対応して、その個々の方達の楽しさを引き出してあげられるようなことが出来ればと考えています。」

現在、行っている介護事業

「業態は、サービス高齢者住宅・デイサービス・グループホームなど、それぞれの運営を行っています。

もう一つ「ケア教育」ということで、初任者研修や実務者研修なども県から委託を受けて行っています。

私たちはずっと教育業界におりましたので、これから先、私たちならではの『塾出身』だからこそ出来るところで展開も増やしていけたらと考えています。」

学習塾での経験にもとづく初任者研修や実務者研修

初任者研修、実務者研修では生徒さんを集める力がなく、やりたくてもやれないところが多いと言われています。

さらに教える技術は、自分でやる技術と異なります。

そのため介護職ケアマネさんとしてはいいのだけれども、講師として適任か?となると、非常に難しい問題です。

 

「塾部門でも教える技術にはものすごくこだわっています。

他の人が30分かけて教えるところを15分で、わかりやすく、本当に解けるようになるまで。

 

同じようにその介護技術も、座学で学んだことがそのまま役に立つようになるにはどうしても時間がかかってしまいます。

そこをもっとわかりやすく、介護技術というものの『伝道者』というんでしょうかね、それになれたらと思っています。

ある面では小学生を教えることと高齢者に教えることと似たものがあります。

『この算数の問題苦手でしょ?だからあなた解けないでしょ?』では教育者として成り立たない。

同じように、『認知症だから仕方がない』と諦めるのではなくて、同じ認知症の方の中でもこの方にはどんな対応の仕方をしたらいいのかを考える。

それを自分に返して自分たちが対応出来るようにならなくてはいけないと考えています。」

 


忙しい介護現場の中で、よくあることが『教えたか教えてないか』という問題です。

たしかに「教えてもらった」が、教えてもらう方にとっては「理解できたかどうか」「伝わったかどうか」という意味で「教えたでしょっ?!」と叱られても自分に入ってきてないことがよくあります。

とくに仕事を始めて最初の頃は、まず利用者さんの名前を覚えて動きを覚えて・・・と、覚えることがとても多いです。

そんな中で「それ教えたでしょ?!」と言われても、たしかに言われた気がするが、理解するまでは到達していないということがあり得ます。

 


「そうですよね。私たちも塾で研修をしていた時に言ってはいけない言葉というものがありましてね、『これは大事だから覚えとけよ』というのが言ってはいけない言葉です。

言って覚えてくれるなら、こんな楽なことはないですよね。

『忘れるなよ』と言っても忘れるんですよね。むしろ忘れていいから、その代わり10回ゆうぞ。

わかるまでゆうぞ、わかるまで指導するぞという指導が大切なんです。」

 

「記憶力は人それぞれです。

さらに、今は介護の現場には外国の方が沢山いらっしゃいます。

日本語として頭にインプットする、それを体で表現するということが難しい方もいらっしゃいます。

教えたことを忘れるのも当然ですし、それが5人いたら5通り違うのがまた当然ですから。」

立ち上げからの軌跡とこれからの展開

2011年に市進ケアサービスを立ち上げて、7年。

これまでの軌跡とグループの強みを生かした施設展開についてもお話し頂きました。

 

「一番はじめは、サービス付き高齢者向け住宅と有料老人施設の運営を行っていました。

その後、川越で予備校を模様替えしてデイサービスを運営いたしました。

 

現在の塾部門は、みんなを集めて60名の教室で教えるといった昔の形態から変わり、映像授業ですので生徒により通塾する時間が異なります。

そこで、同じ施設で塾部門とデイサービス・ケア教育の初任者研修を行っています。

ケア教育の初任者研修をしておりますと、受けに来ている方々のお子さんが中学受験だとか高校受験ということもあります。

またこの業界でも介護の方で受験の時に楽に相談にも乗れます。

今後は、施設運営だけでなく、私たちの一番の持ち味である教育や研修の面で役に立てるのではないかと思っています。」

親和性のある地域に根付いた市進グループ

塾に子供がいて、お年寄りがいて。
親和性があり、地域の中でも期待される役割を担う市進グループ。

新しい風が、介護の世界に・・・
とても期待しています!!

素敵な情報をありがとうございました。

 

守谷厚志さんのラジオ出演は動画でも配信しています。
吉川美津子のくらサポラジオ ゲスト:守谷厚志様 第63回2018.12.9


市進ケアサービスについての詳細は市進ケアサービスホームページをご覧ください。

 

川畑 誠志

日本福祉大学社会福祉学部卒業。社会福祉士。 20代から飲食チェーンの会社に勤務。35歳を機に福祉事業での起業を目指して、介護の現場に従事。新規社会福祉法人の設立に参画し理事に就任。特別養護老人ホームなど5事業所の統括施設長として新規開設に携わる。地域で頑張る小さな介護事業所を支えたいとの思いから独立開業。福祉事業コンサルとして、支援を続けている。 http://kurashi-lab.co.jp/

川畑 誠志の最新記事