シニアのさまざまなトラブルの原因、爪ケア

高齢者や障害者などのいる福祉施設では、ご利用者様の爪のケアについて問題を抱えています。

原因が分からずに爪に厚みが出てたり、お医者様に行っても解決してもらえないシニアの方には、生活に困らないように爪のお手入れが必要です。

 

シニアの豊かな暮らしを応援する情報番組「吉川美津子のくらサポラジオ」では、NPO法人日本爪ケア普及協会の理事長 松本めぐみさんにお話を伺いました。

シニアのさまざまなトラブルの原因、爪ケア。資格制度を作ってプロの『爪ケア技能者』を育成し数多くのシニアの暮らしを支えていらっしゃいます。

シニアの爪トラブルとは

介護施設に視察に行くと、その施設の六割七割くらいの方は爪のトラブルを抱えてらっしゃいます。

とくに足の爪が伸びたままになっているシニアの方が多いです。

足の爪を伸ばしたままにしておくと問題があるのでしょうか?

 

「爪は生きている限り伸び続けるものなので、伸ばしているとその分支障が出てしまい、その分トラブルが大きなトラブルになってしまいます。

具体的には爪が伸びすぎてしまって、うまく生えなくなってしまうのです。

本来だったらまっすぐまっすぐ生えてくるものが、靴下や靴に圧迫されて伸び方が変形してしまうきっかけを作ったりします。

他にも、爪に厚みが出てしまったり、と放っておけば放って置くほどそういうトラブルを招いてしますので、定期的にケアは必要です。」

 

足の爪のトラブルは、ご本人にとっても不快なのでしょうか?

 

「本人様は、『痛くないですか?』『何か違和感はありませんか?』と聞いても、末端の神経が少し鈍くなってきてしまう方が多いようで、『もう痛くもなんともない』とか『痛くも痒くもない』とおっしゃいます。

でも、明らかに伸びた爪が隣の指を傷つけてしまっていたり、指の神経を圧迫していたりしている、といったことがあります。」

 

足のケアのイメージ

 

やはり痛いですよね?

 

「単純に考えて、私たちが小さなトゲが刺さったような状態でも、痛みを感じたり違和感がありますよね。

でもそれよりもうちょっとひどい状態なのに、まったく感じてないっておっしゃいます。

そんなこと気にも止めてる場合じゃないとも取れるのですが、それを見過ごして、言葉のまま鵜呑みにしてしまって放っておいてしまうと、もっともっと手の付けられない状態を招いてしまいます。」

介護の現場での爪ケアの現状

実際の介護の現場では、爪が伸びすぎてしまって介護士さんが切ることができなくなると、看護師さんにお願いしています。

看護師さんが爪のケアが得意でなかったり、爪のトラブルが大きくなっていると病院に行って切ってもらうことが一般的です。

こういった時に松本さんが登場なさるわけですね?

「そうです。お任せしてくださる施設様もいらっしゃいます。

もう自分たちじゃ手が付けられないからと、言ってくだされば私たちの出番です。

ただ、中には自分たちでどうにか解決する、もしくは看護師か医師に任せるという理由で、やんわりと断る施設の方もいらっしゃいます。

医療機関でないと爪のケアを出来ないと思ってらっしゃる方が多いですね。」

 

実際に松本さんたちは、爪を切ったり手入れをしたりということをなさるわけですか?

 

「そうです。私たちにお任せいただければ、怪我をさせることなく、ご利用者様にとって一番いい方法でケアをさせて頂きます。ぜひそこはお任せ頂きたいですね。」

NPO法人日本爪ケア普及協会の活動

NPO法人日本爪ケア普及協会では、正しい爪のケアやご利用者様にとって一番いい方法でケアができる方を育成してらっしゃいます。

「以前は爪ケア講座として、施設の職員さんたちに爪のケアの方法を直接指導して爪ケアができる方たちを育成していました。
こうした活動は全国的に求められています。

私は東京を中心に活動しているのですが、京都や熊本といった遠方からお呼ばれすることもあり、爪ケアの指導は全国的に介護業界の中で求められてることなんだなと考えた時に、自分の身体一つでは全国を回り切れなくなる未来が想像できました。

そこで、爪ケアの指導をなんらかの形にしようと思いました。

現在では、爪ケア技能検定というイーラーニングで簡単なケアの勉強ができるようなものを構築して、それを広めています。」

 

正しい爪のケアの技能は、介護の現場にいる職員さんには必須の技術です。

爪のケアをしたい、と思っていてもなかなか出来ない状況を救ってくださると期待しています。

爪ケア指導のきっかけ

爪ケアの指導を始めたきっかけについてお伺いしました。

 

「もともとはネイリストでした。

自分の爪をきれいにすると、常にきれいな爪が視界に入るのでテンションが上がります。

手先を使った動きをするたびにモチベーションが上がって、家事一つとっても自分自身が楽に、楽しくなるんですよね。

自分の爪を綺麗にしていたら、それを見た友人から『私もやってほしい』と声がかかり、そこからネイリストの仕事を考えるようになりました。

次に、ネイリストの仕事を楽しんでいたら、近隣の障害者施設から『障害者の方の爪ケアをもうちょっと丁寧にやってあげたい』と声がかかりました。

丁寧に爪のケアをしてくれる方を求めているという声があったり、職員さんに爪のケアの方法を教えてほしいという声があったり。

そこから爪のケア指導が始まりました。」

シニアに喜ばれる爪のケア

爪のケアもとても大切ですが、爪をきれいにすることも高齢者にとても喜ばれます。

ある施設では爪シールでデコレーションしています。

そうすると、1時間くらいずっとデコレーションされた爪を見つめてる方もいます。

爪が伸びてしまい、爪を切ろうとすると「デコレーションが消えちゃうからやめて!」と言われることも。

おしゃれ好きな方には、やはり爪のデコレーションは喜ばれます。

 

「私たちも、爪のデコレーションを片手だけ初回無料でお試しといった活動をしています。

施設を回っていると、認知症で少し記憶がなくなってしまうような方同士で『何だか知らないけど私の左手だけは綺麗なの』『あら、あなたもなの?私も。』といった話をされているのを目にします。

とても喜ばれるものだと、あらためて実感しました。」

事故につながる爪のトラブル

「足の爪などは、分厚くなったり、長くなったり、巻き爪したり、と本人が気づいてなくてもそれが痛みに通じて歩き方や姿勢が悪くなったりします。

本人は痛みを感じたり違和感がなくても、脳の中ではそれを感じていて、その違和感や痛みを庇って行動するようになります。

たとえば、巻き爪が痛いから指を浮かせて歩く。

そうすると今度は別の場所にたこやイボができ、それをかばって歩くようになる。

その影響で足首に痛みが出てきて、痛い足首を庇って歩いているうちに膝が。。。腰が。。。となります。

 

リハビリをしてらっしゃるセラピストさんの中にも、その根本的な原因が爪にあると気づかない方が大勢いらっしゃると思います。

そうすると事故にも繋がります。

施設内で爪が剥がれてしまって出血させてしまったり、伸びてしまうからと切り方がわからないまま短くギリギリにまで切ってしまい出血の事故など、そういったことも考えられます。

事故までいかなくても、靴を履きたくなくなったりするような影響も。」

まとめ

高齢者や障害者などのいる福祉施設では、ご利用者様の爪のケアは非常に重要です。

ご利用者様に怪我をさせることなく、ご利用者様にとって一番いい方法でケアするためには知識や技術が必要です。

そういった技能を普及し、実際に爪ケアサービスを行っているNPO法人日本爪ケア普及協会について理事長の松本めぐみさんにお話を伺いました。

 

ご利用者様にとって一番いい爪のケアが全国に普及することを期待しています。

爪ケアにご興味のある方はぜひお問い合わせください。

くらサポラジオの様子

NPO法人日本爪ケア普及協会の事業者ページはこちらです。

NPO法人日本爪ケア普及協会へのお問い合わせ方法

NPO法人日本爪ケア普及協会では

・正しい爪のケアをできる「爪ケア技能検定」を持った人を育てる
・実際に爪のケアサービスを展開する

という2つの活動を行っています。

爪ケア技能検定はイーラーニングなので全国どこからでも受講することができます。

受講資格は問いません。

爪のケアに携わったことがなく『爪の切り方がわからない』といった方からご受講いただけます。

ネイリストとして活躍なさっている方も、爪のことでお困りの方に爪のプロとしてケアできる活動の場を広げるためにぜひご受講ください。

 

ご興味のある方は、楽々くらサポのサイトの問い合わせフォームからご連絡ください。

爪ケアサービスを利用したい方も、楽々くらサポのサイトの問い合わせフォームからご連絡いただけます。

個人の方も、施設の方も受付いたします。

 

川畑 誠志

日本福祉大学社会福祉学部卒業。社会福祉士。 20代から飲食チェーンの会社に勤務。35歳を機に福祉事業での起業を目指して、介護の現場に従事。新規社会福祉法人の設立に参画し理事に就任。特別養護老人ホームなど5事業所の統括施設長として新規開設に携わる。地域で頑張る小さな介護事業所を支えたいとの思いから独立開業。福祉事業コンサルとして、支援を続けている。 http://kurashi-lab.co.jp/

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