正直と素直の違いについて考えた事はありますか?
一見似ているようなこの言葉。以前に謙遜と謙虚について触れましたが、今回もそれに近いように思います。
(「謙遜と謙虚の意味の違いとは?褒められた時の言い回しや表現方法」の記事をご覧ください)
正直と素直の違いが分かると、日常生活やビジネスにおいてのコミュニケーションを良好に保つためのヒントになります。
今回はヒアリング美容師のyukariの視点から見た正直さと素直さについてお伝えし、最後にyukari式の素直さレッスンをご紹介したいと思います。
素直さとはどういうこと?
素直でいることは周りの人たちの気分もよくしてしまうほどの力があります。
なぜなら、素直さの奥には相手を想う思いやりが隠れているからです。
素直の意味・定義とは?
素直とは、ありのままで飾り気がないことです。
コミュニケーションをとるうえで素直でいるために大切なのは、目の前の相手とどんな関係性を育んでいきたいかということだと思います。
相手と良好な関係性を築いていくことを求めたら、素直にその気持ちに合った行動や言葉を選べば良いということです。
とてもシンプルですよね。
しかし、なかなか難しいのが現実です。
難しいと感じる原因のひとつとしては、自分が相手とどんな関係性を創っていきたいかを自分自身が理解しているかどうか。
自分に問いかけたことがあるかどうかだと思います。
さらに問いかけて自分で決めたかどうかが重要です。
このプロセスをしっかりされている方に迷いはありません。
相手と色々な体験をし、共有していく中で、コミュニケーションを取って自分が望んでいる関係性を共に育んでいくことができるのです。
例えば、家族との食事中に「そこにある醤油取って」と言った時、「自分でとれば」や「はいはい」なんて嫌そうに渡されたら頼んだ方も良い気分はしないですよね。
では同じシチュエーションで渡すときに「はい、どうぞ」と笑顔で渡されたらどうでしょうか?
家族といえども嬉しい気持ちになりますよね。
正直とはどういうこと?
幼いころ正直に言いなさいと怒られた経験はないでしょうか?
遊んでいて家の和室にあった障子を破いてしまったことがあります。
しかも張り替えたばかりなのでとても怒られました。
親に報告するとき、怒られるのが怖くて「破れていた」と嘘をつきました。
張り替えたばかりですから、そんなわけないですよね。
正直の意味・定義とは?
正直とは、正しいこと、嘘偽りがないことです。
また、事実に基づいて嘘偽りなくありのまま伝えることです。
人と関わる中で、とても大事なことですよね。
たとえば、大切な発表をする場面があって、難なくうまくいった帰り道「正直なところ緊張して手のひらにびっしょり汗をかいたよ。」といったような会話をしたことがありませんか。
その時は発表の緊張感から解放されて、手のひらに汗をかいたという事実に基づいて嘘偽りなく、ありのままに伝えることがごく自然にできていたはずです。
こうした素直な気持ちが表れた会話は、共感と笑顔を呼び、より良いコミュニケーションを生み出すのではないでしょうか。
素直さと正直の違いとは?
素直さと正直は良く似ているようですが、コミュニケーションをとるうえでは違いがあります。
素直とは、ありのままで飾り気がないこと、正直とは、正しいこと、嘘偽りがないことです。
日常生活の会話では、正しいこと、嘘偽りがないことをそのまま正直に相手に伝えることが最善ではないケースがあるのではないでしょうか。
正しいことというのは、個人の考え方にも左右されますので、自分が正しいと思ったことを強固に主張することは、わがままととられてしまうこともあるでしょう。
コミュニケーションを良好に保つためには、正直にこだわることが常に正しいとはいえないわけです。
一方、素直でいることは、多くの場合コミュニケーションを良い方向に導きます。
他にも誠実と謙虚もよく似ています。こちらもコミュニケーションという視点で考えると違いがあるのではないでしょうか。
誠実な人は、真面目で真心があり、相手が困っていたら、真剣に考え何か力になれることはないかといった具合にアクションを起こすでしょう。
一方、謙虚な人は、控え目で、相手に対しへりくだって意見をとりいれますが、積極的に相手の抱える問題点に対してアクションを起こすことはないように思えます。
話を本題の素直さと正直に戻しましょう。
正直であることは大切ですが、日常生活やビジネスの場面では、過度にこだわるのは控えたほうが良い場面もあると考えられます。
素直さは、多くの場合良いコミュニケーションの手助けになりますので、頭の片隅に置いておくと良いでしょう。
素直さを日常生活やビジネスの場面で上手に使うためのレッスンをするのもいいアイデアです。
素直さチャージ
素直でいると自分も周りもとても豊かさを感じることができます。
最後にヒアリング美容師yukari式の素直さレッスンをご紹介します。
相手との作っていきたい関係性を明確にしてイメージする
しかし相手も自分の思い描いた関係性を望むかどうかは本人次第なので、自分の気持ちを押し付けないように気をつけてコミュニケーションしていきましょう。
頼まれたら快く「はい」と返事をする
忙しい時ほど人から頼まれたりすると「今ですか!?」や「私じゃなくてもよいのでは!?」とイライラすることはありませんか?
私もよくあります。
そんな時は思い出してください。
まだ新人で一生懸命に仕事を覚えているときに、早く周りの役に立てるようになりたいと思ったことはありませんか?
そして、そのときに「これをやっておいてね。」と頼まれたことが些細なことであっても、とても嬉しく感じた出来事があるのではないでしょうか?
そのころのシンプルに人から必要とされる喜びを思い出して、頼まれたら快く「はい」と返事しましょう。
なかなか結果が出なくても自分なら上手く出来る可能性を信じて意識し続けましょう。
これは誰でもいつでもできるものです。
自分も周りもこころの豊かさを感じられるように、少しだけ意識を向けてみるというのも楽しい人生を送る1つの選択だと私は思います。
まとめ~原点にたちかえる
◆正直とは事実に基づいた出来事について嘘偽りなくありのまま伝えるということであり、その根源は正しさからくる
◆素直さとは相手を思いやり、出来事から自分が感じたことを伝えるということであり、その根源は愛からくる
◆素直さとは心の豊かさのことである
◆人から頼りにされる喜びを感じて、快く引き受けるようにする